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Nokia 9300 と Nokia PC Suite による同期への不安 [SymbianOS/Series 80]

私が PDA やスマートフォンを使う上で、もっとも利用頻度の高い機能は
スケジュール管理です。
以前には、HP200LX の Appointbook や
Psion 5mx PRO 標準の Agenda を好んで使っていたのですが、
Outlook との同期が必要になったため、今は
Nokia 9300 標準の Calendar を使っています。
入力や閲覧は基本的に 9300 上で行いますが、毎日 Nokia PC Suite を使って
Windows XP 上の Outlook 2003 と同期し、更に故障時のバックアップとして
Vodafone 702NK に同じデータを同期する運用を、1年以上続けてきました。
平日の一日当たりの予定件数は 4件程度と、それほど多い訳ではありませんが、
これが無いと非常に困るというくらいに依存しています。

ところがこのところ、この同期関係に
不安を感じるようになってきました。
原因が PC Suite なのか、各電話機なのかの切り分けはできていませんが、
とりあえず気づいた点について買いておきます。

(1) 終日予定が破壊される

Nokia 9300 の Calendar で Meeting 項目を選択し、
Details タブの Timed 設定を No にすると、
終日の予定を登録することができます。
別に Memo という終日タイプのエントリもありますが、
こちらは Repeat を設定できないので、主に Meeting を多用しています。

ところが、この項目を同期すると、Outlook 側では、
時刻の存在する予定項目になってしまいます。
それも、時刻が 3:00 とか 5:00 のように、変な時間を指しています。
更に、深夜をまたぐせいか、日にちが一日ずれて登録されることもあります。
再現率は今のところ 100% です。

通常は、Nokia 9300 側のエントリはそのまま維持されるので
無視して使い続けることもできますが、
例えば Nokia 9300 をフォーマットして同期し直すと、
先ほどの時刻付き・日にちのずれた壊れた内容が
Meeting エントリとして登録されてしまいます。
時刻付きはともかく、日にちがずれるのは非常に困ります。

(2) 同期されない項目がある

最近 Nokia 9300 で入力した項目のうち、幾つかが
Outlook に反映されていないことが判りました。
再現率は低いのですが、これが一つでもあると、
同期が意味を成さない重要な問題です。

(3) 同期が遅い

私はスケジュール管理機能を、直近の予定管理だけでなく
過去・未来を含めた検索を多用するので、
実質的に全てのデータを同期対象としています
(Nokia PC Suite の設定で過去・未来それぞれ 10年づつに設定)。

ところが、予定表だけを同期した場合でも、同期に 1〜2分かかります。
これは、Microsoft ActiveSync よりもかなり遅いです。

更に、メールを同期させていると、10通くらいのメールが追加されるのに
30分くらい掛かる時もあります。
これは経験上、Nokia 9300 側の inbox に溜まっているメールの数に依存するようで、
高々 2000〜3000通くらいで 30分のオーダに達するようです。
また、メールの同期対象を最近 1週間に限定しておいても、
それより古くなったメールを削除してくれる訳では無いので、
どんどんメール数は増えて行く点も、大きな不満です。

こうした不満・不安は以前からもあったのですが、
Nokia 9300 の Calendar の使い勝手が良いため、
とりあえず目をつぶってきた経緯はあります。
しかし、予定の件数が増えてきたことも有り、そろそろ
同期を含めてより使いやすいスケジューラを探す必要性がありそうです。


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iRex iLiad で読書生活 [電子ブック]

先に
  http://blog.so-net.ne.jp/rey/2006-11-24
で書いたように、iRex iLiad の SDK が公開されました。
既にβテスターらによるユーザアプリケーションが幾つか公開されているので、
それを試すだけでもいろいろ遊べそうですが、
私はまだ時間が取れなくて試せていません。
その前に、iRex iLiad によって自分の生活がどう変わったかを
書いておこうと思います。

私はここ数年、本を読む機会がどんどん減っていました。
主に興味を持つのは技術書ですが、早々に入手困難になるものが多いので、
面白そうなものはついつい購入してしまいます。
この手の本は、版型が大きくページ数が多いものがほとんどで
満員電車の中では広げることもできず、
家で時間を確保しないと積ん読は増える一方でした。
もちろん、家の中で増え続ける本の置き場にも困ります。

ところが iLiad に入れることにより、こうした本を
通勤電車の中でも楽に読むことができるようになりました。
文庫本よりは大きいですが、片手で持ったまま
ページめくりまでできるので、操作性は iLiad の方が上です。
それだけでなく、電源を入れっぱなしにできるので、
数分の待ち時間にも本を読むようになりました。
これが、本を読む時間を予想以上に増やすことになりました。

もちろん、iLiad を使うことのデメリットも多いです。
使い勝手から見ると、ページめくり動作が遅いため
前後ページを見比べながら読むことが困難なことと、
A4 版の論文を読むには解像度が不足することが挙げられます。
前者については、私は基本的に iLiad は
最初に頭から通して読むための機械だと割り切っています。
二回目以降は、検索ベースで必要な箇所だけに高速アクセスしたいので、
同じ PDF ファイルを PC に入れて使うことにしています。
後者は、幸い私の購入する技術書は B5 版が多いのでなんとかなっています。
A4 版でも、Acrobat で周囲の余白を切り取れば問題なく読める場合が多いですが、
余分な作業が入ります。

その他、書籍を PDF 化するところにも問題があります。
私の持っている裁断機は、数十ページの書類を処理するには十分ですが、
1000ページ級の技術書では効率が悪すぎるので
知人の大型断裁機を借りてまとめて処理しています。
Fedex Kinko's が断裁サービスを安価に提供しているそうですが、
  http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0714/config114.htm
近所あるいは自家用車で気軽に行けるところに
そうした店があると嬉しいと思います。
PDF 化と OCR 作業自体は、今のところ ScanSnap で間に合っています。

こうした問題はありますが、iLiad は私の生活を変えてくれました。
SDK の提供開始によって、これがどのように進化していくのか楽しみです。


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第70回スマートデバイス寄り合いの報告 [オフ会/スマートデバイス寄り合い]

11月25日(土曜日) に開催した、恒例の「スマートデバイス寄り合い」
  http://symbian-dev.com/index.php?%B4%F3%A4%EA%B9%E7%A4%A4
の参加報告です。報告が遅くなってごめんなさい。

飛び石連休の中日で、参加者の急減を心配していましたが、
実際には 8名のご参加をいただきました。
初参加の方は居ませんでしたが、2回目の方が 1人いらっしゃいました。

(1) Sony Ericsson W950i

ウォークマンの名を冠し、M600i とほぼ同じ筐体と
UIQ3 (SymbianOS9) プラットフォームを採用する携帯電話機です。
  http://www.sonyericsson.com/spg.jsp?cc=gb&lc=en&ver=4000&template=pip1&zone=pp&pid=10391
寄り合いには初登場でした。
M600i との大きな違いとして、シーソー式変則フルキーボードではなく、
通常の 10キーパッド (しかもキーの出っ張り無し) が採用されています。
電源投入時の動きが派手で、ソニーらしい上手い演出を感じました。
ただ、ヘッドフォン端子が通常の 3.5mm ミニジャックでないのは
残念に感じました (M600i と同様の Sony Ericsson 共通多極端子)。
せっかくのウォークマンブランドなのですから、いろいろヘッドフォンを
取り替えて音楽を楽しみたいのですが。

(2) Nokia E61

RIM BlackBerry や Palm Treo 対抗と思われる、
QWERTY サムキーボードを搭載してメッセージング機能を前面に出した
携帯電話機です。
  http://europe.nokia.com/phones/e61
寄り合いには、以前にモックアップを持っていらした方がいましたが、
実機は初登場だったかも知れません。
私も始めて触らせていただきましたが、他の Nokia E シリーズに比べて
質量は重めの筈なのに、広い面積で薄型に作られているせいか
意外に軽く感じました。
片手操作はやや辛そうですが、男性がシャツのポケットに入れるのに
ちょうど良い形だと思います。

この機種は以前、旧ボーダフォンが法人向けに投入するというニュースが流れて
それきりになっていましたが、この寄り合いの後にノキアジャパンが
年内に発売する旨の発表がありました。
旧ボーダフォンブランドの Nokia 端末は、
プラットフォームが S60 3rd Edition になった 804NK では
Symbian signed 未取得の SymbianOS アプリケーションがインストールできず、
事実上ユーザによる C++ 開発の道が閉ざされていたので、
メーカーブランド機の登場は朗報だと思います。

(3) Nokia 770 Internet Tablet

Nokia 製なのに携帯電話網に接続できない、
携帯電話の周辺機器として使われることを想定した
Linux 搭載のインターネットタブレットです。
  http://europe.nokia.com/770
寄り合い開催の暫く前に、新ファームウェアが公開されました。
しかし、それに更新すると表示が崩れるという現象があり、
寄り合いの場で比較が行われました。
もう一台では特に表示は崩れず、詳しくは分からず終いでした。

(4) UIQ3 の日本語化が活発化

(4.1) M-FEP3

どんどん進化を続けています。作者のま〜さんによる近況紹介など。
Developer certificate (DevCert) の発行要件が変わって、
動作に必要な capability の取得に ACS publisher ID (有償) が
不要になったことで、βテストが公開になったことが、
好い影響を及ぼしているようです。

最新情報は、ま〜さんの DIGIらいふ分室(仮) へ。
  http://gawen.hp.infoseek.co.jp/digilife/

(4.2) Psiloc Crystal Localization Japanese for UIQ3

Series80 や S60 の日本語化でお馴染みの Psiloc が
UIQ3 版の日本語ローカライザーを発売しました。
  http://shop.psiloc.com/en/Application,262268,Psiloc+Crystal+Japanese
ただ、実際に触らせていただいたところ、日本語入力関係で
変なところが結構あります (動詞+活用語尾ならば送り仮名が入力されるが、
名詞+助詞の場合は名詞が候補にすら出てこないなど、動作が S80 とも異なる)。
今後の改善を期待したいですが、従来 S80 では日本のユーザからの
フィードバックがちゃんと反映されたとは言いがたいので、
そうした状況から改善されることを望む声が多く出ました。

(5) Sony Ericsson による UIQ 買収

Sony Ericsson が UIQ を買収したことについて、話題になっていました。
  http://www.allaboutsymbian.com/news/item/4509_BREAKING_NEWS_Sony_Ericsson_to.php
これまでの経緯を考えると、元の鞘に納まったということに近いので
買収自体は好意的に捉える人が多かったですが、
ハードウェア部門と OS 部門の分離が UIQ の停滞を招いたとの批判もありました。
また、UIQ はこれまでも Motorola や Benq など
複数ベンダの機種に搭載されてきましたが、
最右翼ハードウェアベンダに取り込まれたことで、他のベンダ、
とりわけ DoCoMo M1000 を譲するモトローラの今後を
気にする声が多かったです。

(6) 海外携帯電話端末と電波法

これまで寄り合いや、海外携帯電話を扱う blog コミュニティなどにおいては、
海外携帯電話機を日本国内で合法的に使う方法として、
海外キャリアの SIM カードを挿してインバウンドローミングで使う方法が
語られていました。
ところが、この法的根拠・契約を明示した資料がほとんど無く、
本当にそれで良いのか、あるいは他に方法が無いのかが
不明瞭な部分もありました。
これに対して、法的側面だけを見ると、海外キャリアを介さなくても
国内キャリアの SIM で持ち込み端末を合法的に使えるのではないか? という
問題提起がされました。
とりあえず判っている情報は、以下の 2点。
 ・2003年に意見募集がされた
  http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/030214_4.html
 ・集まった意見が公開された
  http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/030411_2.html
 ・この結果を受けて、持ち込み端末に関する総務省告示が改正された筈?
今後、興味を持つ人たちで該当告示などを調査する予定です。

(7) 電子読書

iRex iLiad をネタに、電子読書の話など。
PDA や携帯電話は「小さいことは良いことだ」の方向で進んでいるが、
読書に限って言えばある程度の大きさも欲しい。
また、バックライト搭載機種は、通常使用では見やすくてよいものの、
寝床で読書をするには眩し過ぎるという意見もありました。
その他、ソニー LIBRIE や Sony Reader の紹介、必要解像度の話、
iLiad SDK 登場、本のバラし方など。
  http://www.sony.jp/products/Consumer/LIBRIE/
  http://www.learningcenter.sony.us/assets/itpd/reader/
  http://hon.jp/news/1.0/0/802/
  http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0714/config114.htm

(8) 集合した機械

今回は集合写真はありませんが、相変わらず多種多様な機種が集まりました。
8人居るのに 2台以上重なりのある機種が Sony Ericsson P990i と
Nokia 770 だけというのは、特定機種に拘らない寄り合いの性格を
象徴していたような気がします。

次回は、12月16日(土) の予定です。
一応忘年会を兼ねますが、特別企画は用意されていません。
年末を避けて、普段より早めの日程になっているのでご注意ください。


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